ただいま! …お、かえり?

 

 

* 妄想も甚だしいです。ルルが死んじゃった後。

 

 

 

 

 

 

 

 

扉を開けると、そこはカオスな世界でした。
 
 
 
 
 
 
 
 
「おかえり兄さんっ支度はもう出来てるよっ」
「おかえりルルっ!あのね、今日は私が作ったクリームシチューなのっ」
「おかえりなさいルルーシュっ!私も手伝ったんですよっ」
「………すいません間違えました」
 
 
目が覚めたらどこだか分からない所に立っていて、目の前にはファンシーな扉があった。
反射的にノブを回し引いてしまったルルーシュは今、ひどく混乱していた。
開けた先には、弟と、元カノと、妹が勢ぞろいして鍋を持って立っていたのだから。
ドアを閉めてからルルーシュは胸に手を当て少し落ち着こうと努力する。
しかしそんな小さな抵抗も、この世界では無駄な抵抗だったらしいことを思い知った。
 
 
「なぁにそんなところで突っ立ってるのルルーシュ。さぁさ、早くおうちに入りなさい!」
「は…ははうえ…?」
「あの人は今日出張だから待ってても帰ってこないわよ?おみやげ楽しみね!」
 
 
しみじみ言うのはこの手で葬ったと思ったマリアンヌその人だ。
しかもその言い草ではシャルルまでもが同じ世界にいるらしい。
いろいろ突っ込みどころ満載でルルーシュは倒れそうになる。
何だこの濃いメンバーは!しかも何普通にサラリーマンしてるんだ父上!
一度に受けたダメージが大きかったのか、よろける姿は本当によわよわしい。
最終的に、そんな彼の背をマリアンヌが押してルルーシュは再びあの家に舞い戻ったのだった。
 
 
「ただいまー!そこでルルーシュ見つけたから一緒に帰ってきちゃった。」
「お帰りなさいマリアンヌ様!今日の夕食はシャーリーが作ったんですよ。」
「あらあら、シャーリーちゃんは本当にお料理が上手ね!」
「あっありがとうございます!ルルのお母様に褒められてうれしいですっ」
 
 
うふふと口に手を当ててマリアンヌは微笑むと、隣でぐったりしているルルーシュに「良いお嫁さんになるわねシャーリーちゃん」と囁いた。一方囁かれた本人はそんなからかいにも応対する気力は残っていないらしく、頭を押さえて頭痛か何かに耐えているようだ。イレギュラーに程があるだろ、と呟くルルーシュを気遣いに来たのはロロである。困ったような、それでいて嬉しそうに目を輝かせると兄にフォローを入れた。
 
 
「ここは、どうもそういうところみたい。」
「そういうところって具体的にどんなところだ…」
「だから、みんな仲良く暮らしてるってこと。ユーフェミアとか、シャーリーさんとか、母さんとか父さんとか。父さんなんて好き勝手やってるんだ。新婚ごっことか言って母さんと楽しんでるし。今日の出張だってああいうプレイなんだよ?」
「暇なんだなあの人たち…。ていうかロロ、いつの間にそんなに仲良くなって、」
 
 
話を聞いてみれば、面白がったマリアンヌが養子に迎えたらしかった。
これで僕たちほんとに兄弟だね!と朗らかに笑うロロの頭をひと撫でして、食器などが並べられている食卓へと足を向ける。すると丁度スプーンやらコップやらを出していたシャーリーと目が合い、ルルーシュは迷って笑いかけることにした。それを見たシャーリーは大袈裟に頬を赤く染め、あわあわとルルーシュのところまで来て彼の手をぎゅっと取る。いきなり何だと動揺すると、ややあって少女は口を開いた。
 
 
「るっルル!」
「な、なんだいシャーリー?」
「わたっ私っ、い、いお嫁さんになるからねっ!!」
「へ?あ、あぁ…」
 
 
きゃっ言っちゃったー!と一人で妄想に浸るシャーリーの脇を少し引き気味に歩きながら、ルルーシュは着席を促すロロの声の元真ん中の椅子を引いて座る。
当然のように右隣をロロがキープし、左隣りは誰が座るのかと思いきや。
 
 
「あら、ルルーシュの隣が空いてますわ!」
「ゆ…ユフィ!」
 
 
ほわほわとした変わらない空気を纏い座ったのは初恋の妹・ユーフェミアだ。
嬉しそうにスプーンを握りすっかり庶民になじんだ妹に懐かしさを覚え、くすりと笑いを零すと気づいたユーフェミアが大きく目を見開いた。
 
 
「なぁにルルーシュ?何笑ってるの?」
「何でもないよ。しかし、すっかり庶民派になったな、ユフィは。」
 
 
この場の空気にも慣れてしまった(この辺不可抗力だ)ルルーシュがそう言うと、そのタイミングで向いに着席したマリアンヌが代わりに答えてくれた。
 
 
「ユフィも元々庶民気質なのよ。ねー?」
「そうですわマリアンヌ様!こっちの方が面白い生活ですし!」
 
 
瞳をキラキラ輝かせて語りだすユフィの話を半分聞きながら、ルルーシュは周りを見回した。いじらしくも愛らしい弟に、未来の嫁候補、天然で押しの強い可愛い妹に、素敵に無敵な母親と、わけのわからない父親。なんだかよく分からないが、ルルーシュはここで新たな生活を始めることになりました。
 
 
 
 
 
お帰り、漸く辿り着いた暖かい場所!
 
 
 
 
 
おまけ。
 
 
「今帰ったぞールルーシュ。」
「今度は誰だっ…て、おま、C..!お前はいったいどこポジションだ…」
「もちろん、お前の旦那にきまっているだろう。」
 
 
 
C様、乱入。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
End.
 
 
 
ぐだぐだなまま終わります…。ルルーシュ救済!
生きてましたなお話も書きたいこの頃。だとしたらもちろんギャグしかない!(え
本編の空気読めないで本当にすいませ(ry